2020年度 実施報告

報告:JAFSAオンライン研修「第2回 国際共修を実践から学ぶ -オンライン授業の導入で変わる学び、変わらない学び-」(2020年11月20日・27日・12月11日、Zoomにて)

研修の様子

研修の様子


開催データ


国際共修を実践から学ぶ
―オンライン授業の導入で変わる学び、変わらない学び― 
 日時:2020年11月20日(金)・27日(金)・12月11日(金)
 オンラインにて(Zoom)
 参加者:12名/11団体会員大学

講 師:(講義順、敬称略)


末松 和子
  (東北大学 総長特別補佐(国際交流担当)
   高度教養教育・学生支援機構 グローバルラーニングセンター 副センター長・教授)
平井 達也
  (立命館アジア太平洋大学 教育開発・学修支援センター センター長・教授)
米澤 由香子
  (東北大学 高度教養教育・学生支援機構 グローバルラーニングセンター・准教授)
秋庭 裕子
  (一橋大学 経営管理研究科・講師)

研修内容:


第1日目 11月20日(金)
・なぜ今、国際共修が重要なのか
・国際共修のデザイン
・グループ編成発表とアイスブレイク
・オンライン国際共修の実践から学ぶ
・本研修で取り組むプロジェクト概要
・質問、全体のまとめ(講師陣)、次回までの準備
第2日目 11月27日(金)
・中間ミーティング
第3日目 12月11日(金) 
・オンライン国際共修プログラムの内容 グループ発表
・質疑応答、まとめ(講師陣)

参加者:12名/11団体会員大学 (参加者所属機関50音順)


国際基督教大学、昭和女子大学、椙山女学園大学、
創価大学、崇城大学、千葉商科大学、豊橋技術科学大学、
松山大学、桃山学院大学、山梨学院大学、立正大学


参加報告


報告者:丸山 侑子 (豊橋技術科学大学)


研修概要:


 第二回JAFSA国際共修研修は、新型コロナウィルスの影響により、オンラインでの開催となった。本研修は、3回のオンラインによる研修とその間の期間を利用したグループ学習により、国際共修の意義と基本的な仕組みを理解したうえで、オンラインによる国際共修をどのようにデザインするかを実践的に学ぶものであった。


各講義内容について:


◆研修1日目◆

初回の研修では、国際共修の基礎とデザイン、オンライン国際共修の事例紹介から、オンラインでの国際共修のメリットや問題点、注意点などを学んだ。

「なぜ今、国際共修が重要なのか」では、新型コロナウィルスの影響で、学生の物理的な国際移動ができない今、世界とつながる機会を担保するという点で、国際共修が重要になっているということを再認識した。

「国際共修のデザイン」では、ディスカッションやグループワークを取り込んでいるだけでは国際共修とは言えないという部分が印象的であった。自分が普段デザインしているセッションなどでは、まだまだ参加している学生の文化的・言語的多様性を学習者の学びに活かせていないと実感した。教員の用意周到な計画が「意味のある交流」を生むカギであるという意識が低かったと気づくことができた。特に、「学習者の目標」をクリアにすることで「意味ある交流」の設計がしやすくなることに気づくことができ、大変参考になった。

「オンライン国際共修の実践から学ぶ」では、2大学での事例紹介から、オンラインでの国際共修のメリットや問題点、注意点などを学んだ。
その後、事前アンケートに基づいて編成されたグループに分かれ、指定されたプロジェクトのデザインに入った。指定されたプロジェクトは以下のとおりである。

Group 1. 国内学生と、キャンパスに来られない留学生が履修する国際共修授業
Group 2. 現地留学に代わる新しい留学プログラム(単位有)
Group 3. 地域の人との連携を取り入れた体験型の国際共修プロジェクト
Group 4. オンラインでの言語・文化交流プロジェクト

この後、中間報告、発表の準備を各グループで進めていった。各グループにはメンターが付き、グループのプロジェクトにアドバイスを送った。

◆研修2日目◆

プロジェクトの中間報告で、各グループの報告に意見を送り合った。

◆研修3日目◆ 

各グループ20分ずつの発表を行った。


全体的な感想:


 新型コロナウィルスの影響でオンラインでの様々な対応を強いられる今、オンライン国際共修の事例紹介や、国際共修のデザインについて学べたことは非常に有意義であった。特に他大学の方たちと交流し意見交換できたことは、閉鎖的になりかけていた考えを一新するいい機会であった。
 プロジェクトは、予想外に時間を使うことが多く、通常業務の合間を縫ってのコミットが大変だったが、自らが国際共修を他大学の方たちとデザインすることで、同じ日本人とはいえ、他大学で働くという文化背景の違う者同士のチームビルディングや協働作業の難しさを実感することができた。また、他のグループの発表はみな独創性に優れており、いろいろな視点や考えに気づくことができた。
どのグループのプロジェクトも、深い学びと成果を得ることができるデザインであり、非常に参考になった。いずれ本学でも何らかの形でこの研修でデザインしたプロジェクトを実施したい。


講義の様子

講義の様子


中間ミーティングで使用したPadlet